【著者】たるちえみ(神戸大学大学院保健学研究科保健学研究員) みやわきいくこ(神戸大学大学院教授) |
【主要目次】 |
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序章 |
患者の声に耳を傾ける |
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第1章 |
患者の行動と心理を知る
1 食事療法を続けるということ
2 患者が自ら行なっている工夫や努力 2型糖尿病患者の食事自己管理行動質問紙の作成
3 運動療法(推奨された身体活動)に関する自己管理行動 2型糖尿病患者の身体活動調査票の開発
研究の要約●2型糖尿病患者の食事自己管理行動質問紙の作成
研究の要約●2型糖尿病患者の身体活動調査票の開発 |
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第2章 |
患者の経験を知る 肯定的な感情と否定的な感情
1 患者自身が語ることの意味
2 患者の語りにみる自己管理行動に伴う経験
3 助言の受け止め方
4 患者の感情傾向と看護支援
5 承認欲求を満たす
研究の要約●2型糖尿病患者の自己管理行動の実施に伴う経験
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第3章 |
食事療法の負担感に焦点をあてた面接
1 食事療法に伴う患者の負担感
2 負担感の表出 否定的な感情を語ることの効果
3 頑張る力を充填する
研究の要約●2型糖尿病患者の食事療法負担感尺度の開発
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第4章 |
看護研究と実践
1「自己管理行動」に研究の焦点が定まるまで
2 患者に学ぶ 選択肢は患者自身の経験の中にある
3 慢性看護研究の原動力 |
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第5章 |
研究結果の解釈と活用
1 食事摂取量に関係する要因
2 食事に関する自己管理行動の特徴
3 肥満度(BMI)と運動量(歩数)と食事摂取量との関連
4 自己管理行動を規定する背景要因
5 食事の内容 メタボリックシンドロームとの関連
6 食事療法と運動療法の併用効果
7 塩分制限の効果 |
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第6章 |
患者教育 慢性看護学における基本概念
1 食事療法の困難性
2 diseaseとillness
3 療養支援における患者教育の本質
4 適応
5 適応を妨げているもの
6 質問のスキル
7 患者の考えを聞く 行動には必ず意味がある
8 スティグマ stigma
9 リフレクション 看護師自身の成長を可能にするもの |
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第7章 |
現代の食生活と生活習慣病 同時代を生きる人間としての療養支援
1 社会構造の変化と私たちの生活
2 遺伝的要因と環境的要因
3 食物と食事を取り巻く状況
4 食品に対する不信と不安 健康志向の高まりの中で
5 食を大切に 2型糖尿病の療養支援者として |
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付録 |
療養支援に活かす質問用紙
自己管理行動質問紙
食事療法負担感質問紙
修正版簡易食事摂取調査票 |
【推薦文/書評】 |
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“看護実践の科学”8月号に『看護師が行なう2型糖尿病患者の療養支援』の書評が掲載されました。
評者は数間恵子(前東京大学大学院教授)氏、「療養支援から考える看護の“核”と題して。書名に「看護師が行なう」と記されていることを「不思議に思われる方もおられるでしょう」という書き出しで、本書の趣旨を一気につかんだうえで、特徴的な内容について的確に紹介して、その意義を述べてくださっています。そして最後にこう付け加えておられます。「2型糖尿病の人々の療養支援において看護師が行なうことは何かを通じて看護の核を探求しており、ウィーデンバック『臨床看護の本質―患者援助の技術』を思い出す1冊でもあります。」 |