看護の今から未来へOriginalPublisherをめざす医学・看護学と関連分野の専門出版社 すぴか書房
自殺の看護
田中美恵子 [編]   
A5判  232頁 定価(本体2,800円+税)
ISBN978-4-902630-14-5
自殺予防の最前線に立つ看護師に、いま、待望の1冊を届けます。
臨床看護の視点に立った編集―看護に必要なすべてを伝えたい。
経験(実践知)の共有をめざして―個別の事例を多数収録しました。
【内容紹介】
看護師はさまざまな医療現場で自殺と遭遇する。そして自殺未遂患者や、自殺の危険
(うつ病、未遂歴、希死念慮、自傷行為……)を抱えた患者と直接かかわっている。
自殺の看護として求められているのは、ハイリスク患者のアセスメントと看護介入について学ぶことだけではない。自殺の衝撃にさらされた看護師自身のダメージを最小に食いとめるケアと、それを支える看護管理、そして組織的なリスクマネジメントがなくてはならない。それらを総合的に解説。看護師による実際の取り組みも紹介。
精神科にかぎらないすべての看護師を読者に想定しています。さまざまな現場の実践事例(ケーススタディー)と、看護管理支援の事例を多数収録。
【編者紹介】たなかみえこ:東京女子医科大学看護学部教授/精神看護学。既刊書:『精神障害者の退院計画と地域支援』(編著)『ベナー解釈的現象学』(共訳) 『全人的ケアのための看護倫理』(監訳)ほか多数。
【主要目次】
 序 (田中美恵子)
  I 自殺看護学総論
第1章 自殺の現状と予防への取り組み
1.現代の自殺
2.自殺予防
第2章 うつ病の看護と治療的介入
1.看護の要点
2.薬物療法
3.認知行動療法
4.リハビリテーションと継続支援
5.自殺予防の最前線―看護師として
第3章 自殺看護の臨床
1.アセスメント
2..看護介入
3.家族および周囲の人々へのケア
4..看護研究
第4章 リスクマネジメント――病院組織としての取り組み
1.2つの事例―未然防止と未遂事故
2.リスクマネジャー(医療安全管理者)
3.自殺予防対策
  第5章 自殺に遭遇した看護師のケア
1.トラウマ体験(PTSD)
2.デブリーフィング
3.精神看護専門看護師の活用
II 自殺の看護事例集
    ●救命救急センターで(2例)
●精神科病棟で(5例)
●一般病棟で(2例)
●子どもの自殺(2例)
●看護師へのケアと看護管理支援(5例)
【推薦文/書評】
  書評…“精神医療”62号に『自殺の看護』の書評が掲載されました。評者は岡田実氏(弘前学院大学看護学部)。患者の自殺は看護師にとってリセットできない「強制終了」のようである。その経験は決して記憶から消え去ることはなく,また「ケアの原点に触れるテーマ」であるにもかかわらず,因果律で説明できないがゆえに語ることがためらわれ「向き合うことを避けてきたと言えるかもしれない」。しかしそれは,伝えなくてはならない経験に変わり得るということを説いたうえで,「本書はこうした忘れ難い経験を,慎重に構成することによって共有化を試みている」と評されている。また,小社刊『暴力と攻撃への対処』の著者でもある岡田氏は,「医療現場に発生する患者の自殺や暴力の問題は,これまで等しく光が当てられてこなかったいわば『影の問題』である。しかし,いずれも医療者の態度についての問題でもあり,畢竟,治療や看護の質の問題である。……小手先のノウハウやマニュアルでは太刀打ち出来ない。現場で発生した問題から学びを深める態度を病棟文化として組織しなければ,真に治療や看護実践に寄与できる知恵は磨かれてこないように思う」と書き,自殺看護学として上梓された本書の意義と可能性に言及されている。そして結びの一言「多くの看護師が本書を手にし誰にも話せていない経験を少しずつ語り始める後押しをして欲しい」。
 
  書評…“こころの健康“(日本精神衛生学会誌)Vol.25,No2に『自殺の看護』の書評が掲載されました。評者は影山隆之氏(大分県立看護科学大学)。書名に「ドキッとした」そうであるが、「自殺に焦点を当てた看護領域の書籍は意外に少ないので、あえてこのような標題にしたのかもしれない」と理解を示され「自殺対策において看護職に期待される役割の重要さと、類書が少ない現状を考えると、このような出版は非常に喜ばしいことであり、編者と出版社に敬意を表するものである」と書いてくださっている。内容紹介の後、ご自身の感想として、さらに@うつ病以外の気分障害、A精神看護専門看護師の現状、B家族のネガティブな反応、Cケアにおける他職種連携の問題にも言及する必要があるのではないか、と述べたうえで、「ただしこれは本書の不備を述べたわけではなく、今後の議論を期待したいということである。議論の火付け役として、本書が読まれることを期待したい」と締めくくられている。
 
  “看護“12月号に『自殺の看護』の書評が掲載されました。評者は江波戸和子氏(医療法人社団薫風会山田病院精神専門看護師)。冒頭の一句は「一瞬、ギョッとするタイトルである」。しかし本書を手に取るであろう読者、すなわち患者の自殺や自傷行為による「苦い経験」をもつ看護師に思いをはせ、「看護師は自殺から逃れられない」と本書の意義を評価されています。「実際の介入は、それぞれの看護師が手探りで進み、振り返って初めてわかることのほうが多いのではないだろうか」と考える氏は、特に、本書の特色でもある事例編に言及されて、「胸が詰まりながらも一気に引きこまれる」「豊かな経験の中で、素晴らしい知恵に結晶化しているのが印象的であった」と感想を記されています。そして、次のように結ばれています。「この宝を、精神科に限らず、広く臨床の看護師または管理者と共有できたらと願う一冊である。」
 
  “ベストナース”11月号が、特集「必見!2010年秋のお薦め図書総覧」の中で『自殺の看護』を取り上げ、1頁余を費やして本書出版の意義を伝えてくれています。看護師としての読みどころを、執筆者の一人でもある八木こずえさんに取材してピックアップ。同時に、CNSとして看護カウンセリング外来を担当し、うつ病看護と職場復帰支援活動に取り組む八木さん自身の活動も紹介しています。
 
  “看護実践の科学”11月号に『自殺の看護』の書評が掲載されました。評者は吉野淳一氏(札幌医科大学保健医療学部看護学科教授)。「自殺予防の最前線に身を置く看護者に貴重な書」とのタイトルで。冒頭で「看護師の手による看護師たちの日々の実践に裏づけられた看護師のための書である」と、本書の特色を強調したうえで「看護職の日々の臨床で遭遇する問題の諸側面を網羅している」内容の紹介に移ったあと、「待望された本書は、看護の現場での事例を重視していることから資料価値も高く、現場にいる看護師・看護管理者にとって実に有用な仕上がりとなっている。一読をおすすめしたい。」と結ばれている。
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