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入院期間短縮に伴う外来治療への移行、がんと共に生きる時代・・・外来での看護の重要性がますます高まっています。がんサバイバーのエンパワメントを支える外来看護の実際とその意義を「みえる化」。スペシャリストナースによる充実した事例集。また、看護師の実践を支えるための理論的な探求をエンパワメント支援の看護論として提示。ナース自身のエンパワメントにも資する、外来がん看護の指針! |
【著者】かたおかじゅん: 愛知県立大学看護学部成人慢性期看護学教授
1987年千葉大学看護学部卒業 愛知県がんセンター(現中央病院)混合病棟で看護師として7年間勤務。その後、愛知県立看護短期大学助手、愛知県立看護大学講師、浜松医科大学医学部看護学科助教授、愛知県立看護大学助教授を経て、2008年より現職。千葉大学大学院看護学研究科博士後期課程修了。学部教育、大学院教育(研究コース、がん看護専門看護師コース)の担当に加え、看護実践センター認定看護師教育課程(がん化学療法看護分野・がん性疼痛看護分野)の教育に携わる。
【執筆者】■
片岡 純 第1章、第6章/新貝夫弥子 第2章/藤澤(段)浩美) 第3章/向井未年子 第4章/西尾里美 第5章-1/久保 知 第5章-2/瀬古志桜 第5章-3/青山寿昭 第5章-4/榊原由美子 第5章-5/阪元 由美第5章-6 |
【主要目次】 |
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第1章 |
外来がん看護の展望
1 病院の顔としての外来看護
2 外来看護実践システムの整備
3 患者の主体性を育む看護援助プログラム |
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第2章 |
外来におけるがんサバイバー支援
1 がんサバイバーシップ
2 がんサバイバーが抱える課題
3 がんサバイバーのためのサポート |
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第3章 |
こころのケア 認知行動療法的な介入
1 がんに対するこころの反応
2 外来通院患者にみられるこころの問題
3 認知行動療法を看護に活かす |
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第4章 |
緩和ケア 外来における症状コントロール支援
1 緩和ケアの現在
2 外来における緩和ケア |
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第5章 |
外来がん看護事例集 エンパワメント支援の実際
❶化学療法室で ❷放射線治療科で ❸乳腺科外来で
❹栄養・嚥下外来で ❺ストーマ外来で ❻リンパ浮腫外来で |
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第6章 |
エンパワメント支援の看護論
1. エンパワメントとは
2. 道程の伴走者
3. エンパワメント支援の外来がん看護
3-1がん罹患の心理的衝撃や,がんと共に生きることに伴う苦悩に対する援助
3-2意思決定を支援する
3-3治療・副作用・後遺症に伴う諸問題への対処能力を高める
3-4地域でその人らしい生活を営むことへの支援
3-5再発や病状悪化の不安に対する援助
3-6がん罹患を自己成長の契機とし《自分なら乗り越えられる》と思えることへの支援
4. 状況的意味から実存的意味へ |
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結論 |
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【推薦文/書評】 |
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“看護実践の科学”7月号に『外来がん看護』の書評が掲載されました。評者は濱口恵子氏(がん研有明病院副看護部長、がん看護専門看護師)。在院日数短縮化が進む中、外来での「全人的・個別的な視点で患者・家族の生活を支援する看護師の役割が重要になっている」ことを述べた上で、「マニュアルではなく、看護を意味づけ、実践を方向づけることを大切にして」編まれた本書の特徴に触れ、内容の概略が紹介されている。そして、「本書を読んで、外来におけるがん看護の役割の大きさを改めて痛感した。」「本書を通じて1人でも多くの看護師が自分たちの役割の大きさを認識して、患者の寄り添うケアを実践し続けてほしいと強く思った」と書かれている。
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